こんにちは。ビジネス出版部のからまるです。
どうして冨山和彦さんと松本大さんの対論という企画を考えたのか。それはもう一年以上前の夏、参議院選挙の直前に自民党と民主党の両党首討論会を、あるホテルの会場でナマで聞いたことがきっかけでした。そのときの自民党総裁は安倍晋三さん、民主党代表は今と同じ小沢一郎さんです。
討論を聞きながら、からまるはタイムスリップしたような感覚に襲われました。よく「改革疲れ」と言いますが、そのときの強烈な保守化、内向き化の空気は、冷戦が終わり湾岸戦争が始まった頃にそっくりのように感じのでした。
その空気は、福田総理の登場によって決定づけられたように思いました。そして年が明けた1月8日付の日経新聞「経済教室」に、冨山さんの「後世への富継承こそ品格」という論文が掲載されたのです。
それはじつに衝撃的な趣旨でした。
――「いまの若者には品格がない」という非難がブームになっている。それを支持しているのは中高年層だ。「手っ取り早くカネが欲しい」といった拝金主義者が若い世代に多いというが、実際の日本経済は「カネを稼ぐこともできない国」になりつつある。真の「品格」とは、数の力で劣る若者に富をきちんと継承し、将来「食えない国」に転落するのを回避することではないのか。「品格ブーム」の正体は、若者と、その若者の所得や機会を収奪して既得権益を維持する中高年の世代間対立だ――
その前に、松本大さんの本を出したいという話をからまるはマネックスの方々としていましたが、松本さんは急成長グループ会社の総帥ですから、とても本一冊書き下ろす時間なんてないよという話になっていました。そのことが念頭にあって、冨山論文を読んだからまるは、だったら冨山さんとの対談はどうだろうかと思ったのです。しかもちょうど、マネックスさんの社内ではこの論文がたいへん話題になっているらしく、松本大さんのブログ「松本大のつぶやき」でも取り上げられていたのです。
マネックスさんに軽く当たったところ、松本さんと冨山さんは、ひじょうに話が合う仲、ということ。からまるは早速、企画書を書き始めました。

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